埼玉県を代表する強豪、昌平高校サッカー部。2024年のインターハイ初優勝という輝かしい歴史を刻み、日本の高校サッカー界を牽引する存在として、その名は全国に轟いています。多くのファンや関係者が、2026年のインターハイにおける「王座奪還」に熱い視線を注いでいることでしょう。
しかし、華やかな実績の裏には、激しいポジション争いやライバル校との死闘、そして敗戦から学ぶ悔しさがあります。新チームはどのような進化を遂げ、夏の全国大会へ向かうのでしょうか。この記事では、昌平高校サッカー部のインターハイにおける軌跡と2026年の最新展望を深掘りします。
- 2024年初優勝・2025年ベスト8の詳細な戦績分析
- 2026年インターハイ予選の展望とライバル校情報
- 新チームの注目選手と玉田圭司監督の戦術
- 入部を目指す中学生に向けた練習会・進路情報
昌平高校サッカー部とインターハイの実績|栄光と悔恨
昌平高校サッカー部は、近年急速に力をつけ、インターハイ(全国高校総体)においても常に優勝候補に挙げられる存在となりました。特に2024年大会での初優勝は、同校の育成メソッドが結実した瞬間として記憶に新しいものです。
ここでは、直近のインターハイにおける昌平高校の戦いぶりを振り返りながら、その強さの根源に迫ります。栄光の頂点に立った経験と、ベスト8で涙をのんだ経験、その双方が2026年のチームを支える大きな財産となっています。
2024年インターハイ初優勝の快挙と神村学園戦
2024年の福島インターハイは、昌平高校にとって歴史的な大会となりました。決勝戦では、同じく初優勝を狙う神村学園(鹿児島)と対戦し、壮絶な打ち合いを演じました。2度のリードを許しながらも、粘り強い戦いで3-2の逆転勝利を収め、悲願の日本一を達成しました。
この大会で昌平が見せたのは、持ち味である高い技術力に加え、決して諦めないメンタルの強さでした。特に決勝ゴールを決めたシーンでは、個人の打開力とチームの連携が見事に噛み合い、観客を魅了しました。埼玉県勢としても51年ぶりの夏の王者誕生となり、地域全体が歓喜に包まれた瞬間でした。
優勝メンバーからはJリーグ内定者も複数輩出され、まさに「育成の昌平」を全国に知らしめる結果となりました。この優勝経験は、後輩たちにとって「自分たちもできる」という大きな自信となり、その後のチーム作りにおける基準を一気に引き上げる要因となっています。
2025年インターハイの結果と大津戦の試練
連覇を目指して臨んだ2025年のインターハイでは、順調に勝ち上がったものの、準々決勝で大きな壁に直面しました。対戦相手は熊本の強豪・大津高校であり、プレミアリーグでも凌ぎを削るライバル同士の一戦でした。
結果は0-5というまさかの大敗を喫し、ベスト8での敗退となりました。前半から相手の強力なプレスとスピーディーな攻撃に苦しみ、自分たちのリズムを作れないまま失点を重ねる展開となりました。この敗戦は、選手たちにとって現実を突きつけられる厳しい経験となりましたが、同時に新たな課題を発見する契機ともなりました。
「技術だけでは勝てない」という教訓を得たチームは、その後、守備の強度やフィジカル面の強化に一層力を入れるようになりました。この悔しさを知るメンバーが現在の最上級生となり、2026年のインターハイでのリベンジを誓っています。
埼玉県予選の激闘と強さの証明
全国大会への切符を掴むための埼玉県予選も、決して平坦な道のりではありません。埼玉には西武台、浦和学院、正智深谷といった強豪がひしめき合っており、予選を勝ち抜くこと自体が全国大会上位進出と同等の難易度と言われることもあります。
2025年の予選決勝では、宿敵・西武台高校と対戦し、緊迫した展開の中で1-0の勝利を収めました。守備を固める相手に対して、焦れずにボールを動かし続け、一瞬の隙を突いてゴールをこじ開ける勝負強さは、昌平の真骨頂と言えるでしょう。
予選を通じて、チームは様々なスタイルの相手に対応する力を養います。引いて守る相手をどう崩すか、ハイプレスをどう回避するかといった戦術的な引き出しが増えることが、本大会での躍進につながる重要な要素となっています。
プレミアリーグでの経験と成長
昌平高校は、高校年代最高峰のリーグ戦である「高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグ」のEAST地区に所属しています。毎週のようにJクラブユースや高体連の強豪と真剣勝負を繰り広げることができる環境は、チームの強化に不可欠です。
2025年シーズンには、前年度王者の青森山田高校に対して1-0で勝利する金星を挙げるなど、その実力を証明しました。格上の相手に対しても自分たちのスタイルを貫き、勝利をもぎ取る経験は、トーナメント戦であるインターハイでも大きな武器となります。
リーグ戦での長い戦いを通じて、選手層の厚みも増していきます。怪我やコンディション不良があっても代わりの選手が活躍できる環境が整っており、チーム全体の底上げがなされていることが、昌平の安定した強さを支えています。
歴代のインターハイ成績一覧と推移
昌平高校のインターハイにおける過去数年の成績を振り返ると、着実にステップアップしていることが分かります。初出場から数年は全国の壁に跳ね返されることもありましたが、近年ではベスト4以上を常に狙える位置に定着しています。
2024年の優勝は決してフロックではなく、長年の強化策が実を結んだ結果です。ベスト8、ベスト4と階段を上がり、ついに頂点に立った経験は、チームの文化として深く根付いています。
2026年は、再び頂点を目指すための重要な一年となります。過去の実績に甘んじることなく、常に進化を求める姿勢こそが、昌平高校サッカー部が高校サッカー界のトップランナーであり続ける理由なのです。
2026年新チームの特徴と注目選手|戦力分析
3年生が引退し、新チームとして始動した2026年の昌平高校サッカー部。偉大な先輩たちの背中を追いかけながらも、独自のカラーを持ったチーム作りが進められています。
ここでは、2026年のインターハイで活躍が期待される注目選手や、チームの戦術的な特徴について解説します。下部組織であるFC LAVIDA出身の選手を中心に、高い技術と戦術眼を持ったタレントが揃っています。
新3年生の主力メンバーと島田大雅の覚醒
新チームの中心となるのは、昨年度から出場機会を得ていた新3年生(現2年生)たちです。中でも注目なのが、プレミアリーグで青森山田相手に決勝ゴールを挙げたFW島田大雅選手です。彼の得点感覚と前線での献身的な守備は、チームの大きな武器となるでしょう。
中盤には、高い技術でゲームをコントロールするMF飯島碧大選手やMF工藤敦士選手らが控えています。彼らは狭い局面でもボールを失わず、決定的なパスを供給する能力に長けています。また、守備陣を統率するGK土渕璃久選手の安定したセービングもチームに安心感をもたらします。
彼らは2025年の悔しい敗戦をピッチやベンチで経験しており、「今年こそは」という並々ならぬ闘志を燃やしています。個の能力だけでなく、チームとしての一体感も醸成されており、春の開幕に向けて順調な仕上がりを見せています。
期待の新2年生と下部組織LAVIDAの存在
昌平高校の強さを支える大きな要因の一つに、下部組織であるFC LAVIDAとの強力な連携があります。毎年、中学年代トップクラスの技術を持った選手たちが昇格してくるため、1年生の段階から即戦力として期待できる選手が少なくありません。
新2年生(現1年生)の中にも、DF笠原慶多選手やFW立野京弥選手など、すでにAチームに絡む実力を持つ選手がいます。彼らが上級生を脅かす存在となることで、チーム内の競争はさらに激化し、全体のレベルアップにつながります。
LAVIDAで培った「止める・蹴る・運ぶ」という基礎技術の高さは共通しており、高校に入ってからスムーズに戦術にフィットできるのも強みです。学年の枠を超えた融合が、2026年チームの爆発力を生み出す鍵となるでしょう。
玉田圭司監督の戦術と指導方針
元日本代表FWであり、昌平高校の指揮を執る玉田圭司監督。現役時代のクリエイティブなプレーそのままに、選手たちのイマジネーションを大切にする指導を行っています。型にはめるのではなく、選手の判断を尊重するスタイルが特徴です。
攻撃においては、ショートパスを主体としながらも、個人のドリブル突破や裏への飛び出しを効果的に織り交ぜます。「見ていて楽しいサッカー」を掲げつつ、勝負どころでの厳しさや守備のハードワークも徹底して求めています。
2026年は、より攻守の切り替え(トランジション)の速さを意識したサッカーを目指しています。ボールを奪った瞬間に一気にゴールへ迫る鋭さと、ボールを保持して相手を崩す巧みさを兼ね備えた、ハイブリッドな戦い方が期待されます。
2026年インターハイ予選の展望と戦術課題
全国大会への出場権を懸けたインターハイ埼玉県予選は、毎年6月に佳境を迎えます。全国屈指の激戦区である埼玉を勝ち抜くためには、一瞬の油断も許されません。
ここでは、2026年予選に向けた展望と、チームが克服すべき戦術的な課題について考察します。ライバル校の動向も踏まえ、どのようにして勝ち上がりを目指すのかを分析します。
埼玉県予選の展望と最大のライバル西武台
埼玉県予選において、昌平高校の前に立ちはだかる最大のライバルは西武台高校です。堅守速攻を武器とする西武台は、昌平のポゼッションサッカーに対して徹底した対策を講じてきます。昨年の決勝でも1点差の接戦となったように、今年も厳しい戦いが予想されます。
また、浦和学院や正智深谷といった実力校も虎視眈々と頂点を狙っています。これらのチームはフィジカルやセットプレーに強みを持っており、昌平としては自分たちのペースに持ち込む前に押し込まれないよう注意が必要です。
予選では、連戦による疲労やコンディション調整も重要な要素となります。ターンオーバー(選手の入れ替え)をうまく活用しながら、決勝までチーム力を維持・向上させていくマネジメント力が問われることになります。
プレミアリーグEASTでの戦いと現在地
インターハイ予選と並行して行われるプレミアリーグEASTでの戦いも、チームの完成度を測る重要なバロメーターです。全国トップレベルの相手と毎週対戦することで、守備の綻びや攻撃の連携不足といった課題が浮き彫りになります。
特に、守備の強度を高めることは急務です。格上の相手に対して無失点で耐える時間帯を作れるか、そして少ないチャンスをものにできる決定力があるか。リーグ戦での修正と成長が、そのままトーナメント戦であるインターハイの結果に直結します。
2026年前半のプレミアリーグでの順位や試合内容は、インターハイ本大会での躍進を占う上で重要な指標となります。勝ち点を積み重ねながら自信を深め、良い流れで夏を迎えることが理想的なシナリオです。
全国制覇に向けた課題と強化ポイント
2024年の優勝を知るチームとして、周囲からのマークは一層厳しくなります。相手は昌平のパスワークを分断するために、激しいプレスや引いて守る戦術を採ってくるでしょう。それらを上回るための「打開力」が求められます。
具体的には、サイド攻撃のバリエーション増加と、セットプレーの守備強化が挙げられます。中央を固められた際にサイドからどれだけ効果的なクロスやドリブル突破ができるか、そして高さのある相手に対してセットプレーで失点しないかが、勝ち上がりを左右します。
また、猛暑の中で行われるインターハイでは、体力面でのタフさも不可欠です。春先からフィジカルトレーニングに取り組み、走り負けない体を作ること。技術と走力を兼ね備えた「戦える集団」になることが、王座奪還への最低条件と言えるでしょう。
入部を目指す中学生へ!練習会とセレクション情報
昌平高校サッカー部でのプレーを夢見る中学生にとって、練習会やセレクションの情報は非常に重要です。高いレベルでサッカーを学びたい、プロを目指したいという志を持つ選手たちが全国から集まります。
ここでは、昌平高校の練習環境や入部のためのプロセスについて紹介します。文武両道を掲げる同校の魅力や、卒業後の進路についても触れていきます。
昌平高校サッカー部の練習環境と施設
昌平高校は、素晴らしい練習環境を誇ります。校内には最新の人工芝グラウンドが完備されており、夜間照明も設置されているため、季節や天候を問わず質の高いトレーニングが可能です。
また、トレーニングルームやミーティングルームなどの施設も充実しており、フィジカル強化や戦術理解を深めるための環境が整っています。寮も完備されているため、遠方からの入部者も安心して生活することができます。食事管理も徹底されており、アスリートとしての体作りをサポートしています。
このような恵まれた環境の中で、選手たちは日々切磋琢磨しています。常にボールに触れられる環境、そしてレベルの高い仲間たちと競い合える環境こそが、昌平高校サッカー部の強さの源泉と言えるでしょう。
セレクション・練習会の開催時期と傾向
来年度(2027年度)入学生向けの練習会やセレクションは、例年夏頃(7月〜8月)に開催されることが多いです。詳細な日程や申し込み方法は、学校の公式ホームページやサッカー部のSNSで発表されますので、こまめなチェックが必要です。
練習会では、基礎技術はもちろんのこと、ゲーム形式での実戦的な能力が見られます。特に「止める・蹴る」の質や、判断のスピード、そして周囲とのコミュニケーション能力が重視される傾向にあります。自分の特徴をしっかりとアピールすることが大切です。
FC LAVIDAからの昇格組が多いとはいえ、外部からの入部者も広く受け入れています。実際、他県や他クラブ出身でレギュラーを掴み、プロ入りを果たした選手も多数います。臆することなくチャレンジする姿勢が求められます。
サッカー部員の進路(Jリーグ・大学)
昌平高校サッカー部は、プロサッカー選手を多数輩出していることでも知られています。近年では、松本泰志選手(サンフレッチェ広島)、佐相壱明選手(大宮アルディージャ)、小見洋太選手(アルビレックス新潟)など、多くのOBがJリーグで活躍しています。
2025年度卒業生からも、山口豪太選手が湘南ベルマーレ、長璃喜選手が川崎フロンターレへの加入が内定しています。プロスカウトも頻繁に視察に訪れるため、高卒でのプロ入りを目指す選手にとっては理想的な環境です。
また、大学進学の実績も優れています。明治大学、法政大学、筑波大学などの関東大学サッカーリーグ1部の強豪校へ進む選手も多く、大学経由でプロになるケースも増えています。サッカーだけでなく、学業との両立を支援する体制も整っています。
昌平サッカーの魅力と今後の展望
多くの観客を魅了する昌平高校のサッカー。その魅力は、単なる勝敗を超えたエンターテインメント性にあります。「スペクタクル」と称される攻撃的なスタイルは、どのようにして作られているのでしょうか。
最後に、昌平サッカーの真髄と、2026年以降に見据える未来について語ります。高校サッカーの枠に収まらないスケールの大きさが、そこにはあります。
技術と判断力を重視する育成メソッド
昌平高校の育成の根幹にあるのは、「技術」と「判断」の徹底的な追求です。どんなプレッシャーの中でもボールを正確に扱える技術、そして状況に応じて最適なプレーを選択できる判断力。これらを養うために、日々のトレーニングではロンド(鳥かご)や狭いエリアでのポゼッション練習が多く行われます。
指導陣は、選手に答えを教えるのではなく、選手自身に考えさせることを重視します。「なぜそのプレーを選んだのか?」を常に問いかけ、選手の思考力を鍛えます。このプロセスを経ることで、選手たちはピッチ上で自立し、臨機応変に対応できるたくましさを身につけていきます。
このメソッドは、下部組織から一貫して行われており、6年間という長期的な視点で選手の成長を促しています。これが、毎年安定して高いレベルの選手を輩出できる大きな理由です。
観客を魅了するパスワークとドリブル
昌平の試合を観戦すると、そのパスワークの美しさとドリブルの鋭さに目を奪われます。狭い局面をショートパスで崩したかと思えば、個人技で相手を置き去りにする。その変幻自在な攻撃は、相手ディフェンダーにとって脅威そのものです。
特に「ドリブル」は昌平の代名詞とも言えます。相手の逆を取る体の使い方、緩急をつけた運び出しなど、独特のリズムを持ったドリブラーが多く育っています。リスクを恐れずに仕掛ける姿勢は、観ている人々にワクワク感を与えます。
「勝つこと」と「魅せること」の両立。これは非常に難しいテーマですが、昌平高校はその高い壁に常に挑戦し続けています。その姿勢こそが、多くのファンを惹きつける理由なのでしょう。
2026年の目標は「王座奪還」
2026年の最大の目標は、間違いなくインターハイでの「王座奪還」、そして冬の選手権での初優勝です。2024年のインターハイ優勝を知る最後の世代が最上級生となり、チームの集大成を見せる一年となります。
新チームは、先輩たちの実績にプレッシャーを感じるのではなく、それをエネルギーに変えて進んでいくでしょう。プレミアリーグでの揉まれ強さ、予選での勝負強さを兼ね備え、夏には一回り成長した姿を見せてくれるはずです。
全国の高校サッカーファンが注目する昌平高校の2026シーズン。新たな歴史の1ページが刻まれる瞬間を、ぜひスタジアムや配信で見届けてください。
まとめ|2026年昌平高校サッカー部の躍進に期待
2024年のインターハイ初優勝を経て、名実ともに全国トップレベルの強豪となった昌平高校サッカー部。2025年の悔しさを糧に、新チームは2026年の王座奪還に向けて着実に準備を進めています。
注目選手である島田大雅選手ら新3年生のリーダーシップと、下部組織出身の才能豊かな新2年生の融合が、チームに新たな化学反応をもたらすでしょう。玉田監督の指揮の下、技術と判断力を磨き上げた「魅せて勝つ」サッカーが、今年も全国のピッチで炸裂することを期待せずにはいられません。


